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傷病名統合失調症
年金の種類障害基礎年金
等級2級
請求方法障害認定日請求(遡及請求)
年齢・性別- 女性

 野口雅子さん(仮名)は、20年近く統合失調症を患っていましたが、障害年金のことは全く知りませんでした。

 ある日市役所の窓口で、自分も年金がもらえるのかと職員に尋ねたところ、無料相談だから社会保険労務士に電話してみたらどうかと勧められました。

 数年前までの、1級に該当しただろうというほどの症状に比べると、少し軽くなったので障害年金の対象になるのかと不安に思いながら相談してこられたのです。お話はしっかりしているのですが、通院と役所の手続等以外は昼も家で横になって家事もできないという状態でした。

 「転医しているし、カルテは5年保存なので認定日請求は無理だろう」と思いながら最初の病院に問い合わせたところ、20年前のカルテが残っていて当時の主治医もおられました。そこで、認定日の診断書を書いていただき遡って裁定請求をしたのです。

 障害認定日の診断書は1級相当の状態なので、その日に遡って年金が支払われるのは間違いないだろうと思っていたのに、事後重症(年金の支払いは請求した日からしか認めない、というもの)で、しかも2級という結果でした。

 「国民年金裁定通知」には障害認定日請求についての判断がなされておらず、事後重症による決定だけが書かれていました。年金事務所の窓口で、「障害認定日に受給権が発生しない場合には、事後重症請求とすることを申立てます。」という書類(「障害給付請求事由確認書」)を書かされたのが原因かと悔やみました。

 障害認定日の障害の状態で障害年金を請求(認定日請求)したのに事後重症でしか認めないということは、認定日請求が拒否されたことになります。

 平成5年に作られた行政手続法という法律がありますが、この法律によれば、拒否処分をするときはその理由を文書で示すことになっています。

 ところが、野口さんの場合は、事後重症扱いで認可したことについて何の理由も書かれていません。

 ご本人は文句を言ったら事後重症も取り消されるのではないかと不安でいっぱいでした。その不安を打ち消し励ましながら、事後重症とされた理由を、年金事務所長経由・日本年金機構あてに文書で糾問しました。障害認定日による請求を行ったにもかかわらず、「国民年金裁定通知」では事後重症による支給決定がなされた、それはすなわち障害認定日請求を拒否したことを意味するので、その理由を問うというものです。

 上記文書を提出後3週間ほど経過しても何の連絡もないので、しびれをきらして年金事務所へ電話したところ、最初に電話に出た職員は「文句を言ったって決定は変わりませんよ」と言ったのですが、課長に代わって「文書回答する代わりに、5年前の診断書と最近5年間について毎年の病歴・就労状況等申立書を提出すれば再決定する。」と言われました。

 そこで、要求された書類を提出し待つこと3か月、ご本人が不安でたまらなくなった頃に5年遡及が認められたという通知がありました。

 18歳未満のお子さんがいるのに子の加算欄は空欄だったので、また電話で尋ねました。見落としていたようで、来月払いますというので待っていたところ、額の改定という通知が届き、子の加算が振込まれました。最初の裁定請求事から9か月経過していました。

 ご本人もご家族も大喜びで、これからの人生を前向きに生きて行く気持ちになったと言っておられました。

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